生前贈与は有効な相続税の負担軽減として多くの人が活用しています。

当記事では有効な生前贈与の方法とメリット・デメリットをご紹介します。

生前贈与は贈与税の対象

 
生前贈与は贈与税の対象となります。
贈与税とは贈与を受けた人に課税される制度です。
贈与税の基本的な課税は暦年課税制度というもので課税されており、1年間で贈与を受けた額が110万円を超えると課税されます。
贈与を受けた人が受け取った金額で贈与税は算定されますので、複数の人から贈与を受けた場合でもその金額を合算した金額が課税の対象となります。
関連記事:相続税の負担軽減対策に生前贈与は有効?メリット・デメリットを知って生前贈与しよう
 

有効な生前贈与の方法

 
有効な生前贈与の活用方法について確認していきましょう。

特例を活用する

贈与には様々な特例があり、例えば孫などに教育資金を贈与する際に非課税になる制度や子供などに住宅取得資金を贈与する際に非課税になる制度があります。
生前贈与を行うのであれば各種特例を活用することがより有効な相続税の負担軽減となります。

長期間続ける

暦年課税の場合、非課税で1年間に贈与をできるのは110万円までです。
財産の額が多い方にとっては少しずつしか非課税で渡すことはできないので効果は小さいと感じるかもしれません。
しかし、年間の贈与額は110万円でも長年続けることで徐々に効果は大きくなります。
生前贈与で大きな効果を得たい場合は長期間継続して行うことが重要です。

多くの人に贈与する

生前贈与は贈与を受ける側を基準に課税されるため、贈与する側は多くの人に贈与をすることが可能です。
例えば、相続人が配偶者、子供二人の場合、3人に非課税の範囲で贈与をする場合、330万円まで非課税で贈与をすることが可能です。
また、法定相続人以外にも贈与することが可能です。
子供の配偶者や孫に贈与を行うことも検討してみても良いでしょう。
例えば子供が2人、子供の配偶者が2人、孫が4人いる場合、自分の配偶者とあわせると9人に贈与をすることができます。
年間で990万円まで非課税で贈与をすることができますので、大きく相続税の課税対象となる財産を減らすことができます。
 

生前贈与のメリット

 
生前贈与にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
具体的に確認していきましょう。

確実に相続税の負担軽減になる

生前贈与のメリットは、贈与をすればその分は確実に相続税の課税対象財産が減少するため、確実に相続税負担軽減になるということです。
少しずつではありますが、この点は大きなメリットと言えるでしょう。

リスクが少ない

リスクが少ないことも生前贈与のメリットです。
相続税の負担軽減として効果が大きいと言われているのが不動産投資です。
確かに不動産投資はすぐに効果があり、大幅に相続税の負担軽減をすることができます。
しかし、不動産投資は天変地異で建物がダメージを受けたり、借り手がつかずに赤字が拡大したりと、相続税の負担軽減効果以上に損失が発生する可能性もあります。
生前贈与はリスクが少ないため、相続税の負担軽減として活用することができます。

手続きが簡単

生前贈与は手続きが非常に簡単です。
贈与契約は書面で行った方が証拠を残せるため確実ではありますが、口頭での契約も有効です。
生前贈与は面倒な手続きがありません。
 

生前贈与のデメリット

 
相続税の負担軽減としてメリットも大きい生前贈与ですが、デメリットもあります。
どのようなデメリットがあるのか確認しておきましょう。

贈与したお金は返してもらえない

贈与をしたお金は基本的に返してもらえないと思って贈与をした方が良いでしょう。
そのため、自分が使うことがない余裕資金で贈与を行う必要があります。
老後の生活資金は現役時代よりも多くかかると言われています。
その理由は介護や医療費が多くかかるためです。
また、終の住処として、自宅を離れて有料老人ホームに入ったり、現在の家をバリアフリーにしたりするためにリフォームが必要となるかもしれません。
老後の生活には思わぬ出費がつきものですので、余裕を持って贈与の計画を立てるようにしましょう。

揉めないように注意する必要がある

生前贈与をする際は相続が発生してから揉めないようにする必要があります。
例えば同居をしている子供にだけ贈与をした場合には、相続人間で不公平が生じるため、揉め事に発展する可能性があります。
また、孫にも贈与をする場合には、孫の数に応じて贈与額が変わってしまうため注意が必要です。
差をつけたいのであれば差をつける理由をしっかりと説明しておかなければ争いが起こる可能性が高くなってしまいます。
相続人が納得して相続ができるように配慮しながら贈与をすることも大切です。

大きな効果を得るためには時間がかかる

生前贈与は簡単で確実な方法ですが、暦年贈与の制度を活用する場合少しずつしか贈与することができないため、大きな効果を得るためには時間がかかります。
財産が多い方は早めから計画的に贈与を行なっていく必要があります。
時間がかけられないという方は不動産を活用した方法や生命保険の非課税枠を活用する方法が有効です。
生前贈与ではすぐに効果が得られないということは認識しておいた方が良いでしょう。
 

まとめ

生前贈与は相続税の負担軽減に非常に有効です。
確実に効果があるという点は生前贈与で大きなメリットとなります。
また、不動産投資のような大きなリスクを伴わずに税の負担軽減ができる点もメリットです。
相続税の負担軽減をする際に生前贈与は検討した方が良い選択肢の一つと言えるでしょう。
ただし、生前贈与で効果を得るためには時間がかかります。
すぐに効果を得たい場合は不動産投資や生命保険の非課税枠の活用など、他の対策もあわせて検討するようにしましょう。

生前贈与を活用して相続税の負担軽減を検討している方も多いのではないでしょうか。

しかし、生前贈与は課税の仕組みや税率の決まり方を知っておかないと、相続税よりもかえって高くなることもあります。

生前贈与の税率はどのように計算をすればよいのでしょうか。

当記事では生前贈与の仕組みや効果、贈与税の税率について解説します。

生前贈与は相続税の負担軽減に有効

 
生前贈与は相続税の負担軽減方法として非常に有効な方法です。
生前贈与が有効な理由は、相続財産を確実に減らすことができるという点があげられます。
相続税は亡くなった方が保有していた財産によって決まります。
相続税を減らそうと思えば、相続が発生する際に保有する財産は少なければ少ないほど良いのです。
生前に贈与を行うことで、高齢の資産家から若い子や孫に資産を移すことができます。
資産を移すことで、高齢の資産家に相続が発生した際に相続税の課税対象となる財産を減らすことができるのです。
そのため、生前贈与は相続税の負担軽減をするうえで、簡単・確実な方法として多くの資産家が活用しています。
生前贈与は、相続が発生する前に財産を相続する予定である子や孫に先に財産を移しておくことで相続税の課税対象財産を減らすということが大きな目的となっているのです。
関連記事:相続税の負担軽減対策に生前贈与は有効?メリット・デメリットを知って生前贈与しよう
 

贈与税の仕組み

 
次に贈与税がどのような仕組みとなっているか理解しておきましょう。

贈与税は贈与を受ける人が支払う税金

贈与税は贈与を受ける人が支払う税金です。
贈与をする人が支払うわけではありません。
贈与する人が複数の人に贈与をした場合でもたくさんの税金がかかるわけではありません。
あくまで贈与を受け取る人が受け取った金額によって贈与税の税率が決まりますので、間違えないようにしましょう。

贈与税は相続税の補完的役割

贈与税は相続税と近い税体系となっています。
その理由は贈与税が相続税の補完的役割であることがあげられます。
相続税は相続が発生し、相続人が被相続人から財産を受けた取った際に課税される税金です。
もし贈与税というものがなかったらどうなるのでしょうか。
おそらく、資産家は死期が近いと悟ったら財産の大部分を亡くなる前に贈与するでしょう。
相続税として課税されることを回避して生前に贈与する財産に対しても課税するために贈与税があるのです。
 

年間110万円までは非課税

 
贈与税は贈与を受ける人が受け取った金額が年間110万円未満であれば、非課税で贈与を受けることができます。
贈与の基本的な課税制度は暦年課税制度と言われ、年間で受けた贈与額によって非課税となるかどうかが決まります。
そのため、同じ金額を贈与する場合でも一度に贈与せずに、何年かに分けて贈与することで、非課税で贈与することができます。
 

年間110万円を超えた場合の税率

 
年間で贈与を受けた贈与額が110万円を超える場合、贈与税がかかります。
贈与税がどれくらいかかるのか、実際の計算例をみて行きましょう。

特例贈与の場合

贈与税には一般贈与と特例贈与があります。
特例贈与とは贈与を受けた人が贈与を受けた年の1月1日時点で20歳以上の人が直系尊属(父母や祖父母)から贈与を受けた際に適用できる贈与税です。
特例贈与は一般贈与の場合よりも税率が低くなります。
贈与税率は贈与を受けた年の受けた贈与税額から非課税枠である110万円を差し引いた金額に課税されます。
課税価格と税率は以下の通りです。
<特例贈与の場合の税額速算計算式>
200万円以下:課税価格×10%
200万円超400万円以下:課税価格×15%-10万円
400万円超600万円以下:課税価格×20%-30万円
600万円超1,000万円以下:課税価格×30%-90万円
1,000万円超1,500万円以下:課税価格×40%-190万円
1,500万円超3,000万円以下:課税価格×45%-265万円
3,000万円超4,500万円以下:課税価格×50%-415万円
4,500万円超:課税価格×55%‐640万円
特例贈与の場合、上記の計算式で計算します。
計算式を見ておわかりの通り、贈与税は贈与を受けた額が大きければ大きいほど税率が高くなっていきます。
この税額は1年間で受けた贈与額によって決まります。
そのため、同じ金額を贈与する場合でも何年かに分けて贈与をすることで支払う税金は少なくなります。

一般贈与の場合

特例贈与以外の贈与は一般贈与として課税されます。
一般贈与の場合は以下の計算式で計算します。
<一般贈与の場合の税額速算計算式>
200万円以下:課税価格×10%
200万円超300万円以下:課税価格×15%-10万円
300万円超400万円以下:課税価格×20%-25万円
400万円超600万円以下:課税価格×30%-65万円
600万円超1,000万円以下:課税価格×40%-125万円
1,000万円超1,500万円以下:課税価格×45%-175万円
1,500万円超3,000万円以下:課税価格×50%-250万円
3,000万円超:課税価格×55%‐400万円
一般贈与の場合上記の計算式で計算します。
特例贈与に比べると税率が高くなっています。
特例贈与は両親や祖父母から受ける贈与であるため、優遇されているということは覚えておきましょう。
一般贈与の場合でも贈与額が大きければ大きいほど税率が高くなることに変わりはありません。
一般贈与の場合でも一度に大きな金額を贈与するよりも少しずつ何年かに分けて贈与をする方が納付する贈与税額は少なくなります。
 

まとめ

生前贈与の仕組みや贈与税率について解説しました。
生前贈与についてはまずは仕組みを理解することが大切です。
生前贈与の仕組みや相続税との補完関係にあることをしっかり理解することで、生前贈与を上手く活用して相続税の負担軽減に繋げることができます。
生前贈与を理解するうえで、税率がどのように決まっているかを理解しておくことも重要です。
生前贈与の税率は両親や祖父母から受ける贈与とそれ以外の贈与で税率が異なります。
また、贈与を受けた人が受け取った金額が大きければ大きいほど税率は上がっていきます。
そのため、長年かけて少しずつ渡した方が贈与税は安くなるのです。
このように贈与税の仕組みを理解しておくことで、同じ金額を贈与する場合でも支払う税金は大きく異なります。

生前贈与を活用することで、相続税の負担軽減になります。

しかし、相続開始前3年以内に贈与した場合、相続税の対象となるということをご存知でしょうか。

当記事では贈与税課税の仕組みや、相続開始前3年以内に贈与した場合でも贈与の対象とする方法を解説します。

なぜ生前贈与が相続税の負担軽減になるのか

生前贈与はなぜ相続税の負担軽減になると言われているのでしょうか。
まずはその仕組みを理解しておきましょう。

年間110万円までの贈与は非課税

相続で財産を受け取った場合、相続税がかかります。
一方の贈与税も贈与を受けた際に贈与税がかかります。
なぜ贈与をすることで相続税の負担軽減につながるかというと、年間110万円までの贈与は非課税になることが大きな理由です。
贈与を受けた人が受け取った金額が年間110万円以内であれば贈与税がかかることはないので、生前に少しずつ財産を移転しておくことで、相続税の対象となる財産を減らすことができるのです。
相続税の負担軽減として有効な手段が相続財産を減らすということです。
相続が発生する前に贈与によって相続税の課税対象となる財産を減らしておくことは、相続税の負担軽減に繋がるのです。

贈与には様々な特例がある

贈与には様々な特例が用意されており、特定の目的のために子供や孫に財産を移転することができます。
代表的な特例の一つが教育資金贈与の特例です。
祖父母等から孫に教育資金を贈与した場合、一括で贈与しても1,500万円までは非課税で贈与をすることができます。
もう一つ、よく利用されているのが住宅取得資金贈与の特例です。
令和2年4月1日~令和3年3月31日までの贈与は1,000万円まで(省エネ等住宅の場合1,500万円まで)非課税で贈与をすることができます。
このような特例を利用することで、生前贈与によって相続が発生する前に財産を子どもや孫に移転をすることができます。
その結果、相続税の課税対象となる財産を減らすことができるため、相続税の負担軽減に繋がるのです。
 

相続開始前3年以内の贈与は無効?

確実に相続税の負担軽減に繋がるため、メリットも大きい生前贈与ですが、注意点もあります。
最も注意しておくべき点は、相続財産を受け取る人が相続開始前3年以内に贈与をした財産については相続税の課税対象とするとしている規定です。
この規定は生前贈与加算と言われ、実質的に相続に近い贈与は相続税の対象とする方が適切であると言う考え方によります。
生前贈与加算の制度によって、亡くなる直前にあわてて贈与をしても相続税の課税対象財産として加算されてしまうので、意味が無いと言うことになります。
では、亡くなる直前に行う生前贈与は全く意味がないかというとそうではありません。
次に相続開始前3年以内に行う贈与であっても、相続税の課税対象とならない贈与方法について見て行きましょう。
 

生前贈与加算を回避する方法

生前贈与加算は相続財産を受け取る人が受けた相続開始前3年以内に受けた贈与を相続財産としいて加算する規定です。
そのため、財産を受け取らない人が受けた贈与は生前贈与加算により相続税の対象として課税対象財産への加算が行われないということになります。
そのため、法定相続人ではない孫や子どもの配偶者等に贈与をした場合は生前贈与加算の対象外となるのです。
 

生前贈与の注意点

メリットも大きい生前贈与ですが、相続開始前3年以内に贈与した場合の生前贈与加算以外にも注意点があります。
注意点をしっかり理解しておかないと思わぬ落とし穴にはまることもあります。
生前贈与の注意点を理解しておきましょう。

贈与の方法によっては不公平になる

生前贈与は相続財産を減らすことができるため、相続税の負担になりますが、贈与の方法によっては相続人間で不公平となってしまうケースがあります。
その代表的な例が、少しでも相続財産を減らそうと、孫や子どもの配偶者も含めて贈与を行った場合です。
例えば、子どもが2人いて、その長男が独身の場合です。
もう一方の次男に配偶者と子供が3人いたとしましょう。
一人につき110万円の贈与を5年間続けた場合、長男には550万円(110万円×5年間)の贈与になります。
次男の家族には2,750万円(110万円×5人×5年間)の贈与をすることになります。
家族の人数には関係なく、長男と次男の法定相続割合は同じですが、このように生前贈与によって不公平が生じてしまう可能性もあるのです。
生前贈与をする場合は相続人間で揉め事にならないように相続税だけでなく、どのように配分するかにも気を配って行う必要があります。

名義預金とならないように注意する

生前贈与をした場合に実質的な贈与とみなすことができない場合、名義預金として相続税に加算されてしまうことがあります。
名義預金とは名義上は他の人に移しているものの実質的な支配関係にあり、その人が自由に使えないような預金のことです。
祖父母から孫等に贈与をする際には若い孫が無駄使いをしないようにと通帳や印鑑を預かっているようなケースが多くあります。
名義預金とみなされてしまうと、生前贈与の意味が全く無くなってしまうため、名義預金と判断されないように十分注意しましょう。
 

まとめ

生前贈与は確実に相続財産を減らすことができる方法として非常に有効な方法の一つと言えるでしょう。
実際に相続税の負担軽減として生前贈与を行う資産家が多いものです。
しかし、相続開始前3年以内の贈与は相続税として加算する生前贈与加算には十分に留意する必要があります。
生前贈与加算に対処するためには長期間かけて少しずつ贈与していくか、財産を相続しない親族に贈与をするしかありません。
また、生前贈与には生前贈与加算にも注意しておくべきことがあります。
注意点の一つ目は相続人間で不公平が生じる可能性があることです。
二つ目は名義預金です。
生前贈与は効果の大きい相続税の負担軽減方法ですが、注意点をしっかりふまえておかないとトラブルに発展したり、思ったほど効果を得られなかったりする場合もあります。

遺産を相続する際にかかる相続税は、普段の生活ではなかなか意識しないものです。

しかし、できることなら相続税を少なくしたいと誰もが思いますよね。

相続税は、生前贈与をすることで減らすことができるのです。

ここでは、生前贈与するメリット・デメリット、生前贈与の方法や注意点などについてお話していきます。

生前贈与の知識を深め、損のない相続をしていきましょう。

相続税は負担軽減対策をしなくても良い場合がある

相続税は、相続財産の総額が基礎控除額以下の場合には負担軽減対策をしなくても良いです。

そもそも相続税には、基礎控除額というものが設けられています。

基礎控除額は以下の計算式で求められます。

3,000万円+(法定相続人×600万円)

基礎控除額は、法定相続人の人数により変動します。

相続財産が基礎控除額以下であれば、相続税がかかりません。

ですから、生前贈与等の対策はしなくても良いのです。

被相続人がご健在のうちから、遺産総額がどの程度になるかを把握しておけば、生前贈与の対策が必要なのか見えてくるでしょう。

関連記事:生前贈与の税率を簡単に計算する方法

 

相続税の負担軽減対策をするなら生前贈与

遺産総額が基礎控除額よりも多くなる場合、相続税が発生します。

しかし、負担軽減対策をすることで支払う税額が少なくなるので、対策をしてみると良いですね。

相続税の負担軽減対策には、生前贈与がおすすめです。

なぜなら被相続人がお亡くなりになってからではとれない対策だからです。

生前贈与にはいくつか種類があり、複数の生前贈与を利用することで、大きな負担軽減効果を生みます。

後から「こんな方法があったなんて知らなかった!」「生前のうちから取り掛かれば良かった!」と後悔しても遅いのです。

ご自身の状況にあてはめ、利用できそうな生前贈与があればぜひ活用していきましょう。

 

生前贈与の3つのメリット

まずは、生前贈与のメリットを知りましょう。

生前贈与のメリットは3つあります。

それでは、順にみていきましょう。

メリット1.相続税の対象となる財産を減らすことができる

生前贈与の目的は、相続時にかかる税金を減らすことです。

つまり相続時、被相続人がお亡くなりになる前までに相続税の対象となる財産を減らしておけることが最大のメリットといえます。

相続税の対象となるのは、現金はもちろん土地や建物・貴金属や骨董品など様々です。

被相続人がお亡くなりになった時点で全て所有していたのでは、相続税の対象となってしまいます。

少しずつ贈与して手持ちの財産を減らしていくことが賢いのですね。

メリット2.1年間で110万円以下であれば贈与税がかからない

1年間で110万円以下であれば贈与税はかかりません。

贈与税は、その年の1月1日から12月31日までの1年間に、贈与により取得した財産の合計額が110万円以下であれば非課税となります。

つまり被相続人が毎年110万円ずつ5年間に渡り贈与していけば、550万円の負担軽減対策がとれるというわけです。

しかし、110万円という数字には注意が必要です。

例えば父親から100万円、母親から50万円の贈与を受けた場合、合計150万円になるため110万円を超えた40万円の部分は課税対象になります。

また、被相続人が子どもと孫10名など複数人に対して110万円ずつ贈与することは問題ありません。

メリット3.相続する相手を選ぶことができる

相続する相手を選ぶことができるのも生前贈与ならではのメリットといえます。

被相続人がお亡くなりになってからの相続となれば、法定相続人に遺産が渡ります。

法定相続人は、戸籍上の配偶者や子ども・孫や両親となるため、相手を選ぶことはできません。

中には、事実婚のように内縁関係にある妻や夫がいるにも関わらず、戸籍上妻や夫ではないため、遺産を相続できなかったという方も多いものです。

絶縁状態になっている子どもより、身の回りの世話をしてくれた他人に財産を託したいという場合もあるでしょう。

相続時のトラブルを回避するためにも、生前から遺産を振り分けておくのは大切なことといえます。

 

生前贈与をするときの3つのデメリット

メリットの反面、生前贈与にはデメリットとなることもあります。

生前贈与のデメリットは3つです。

メリットだけではなく、デメリットも知り生前贈与を進めましょう。

デメリット1.贈与契約書を作成する必要がある

まず生前贈与をするためには、贈与契約書を作成する必要があります。

贈与契約書を作成する理由は、贈与された証明になるからです。

税務調査が入ったとしても、贈与契約書を交わしていれば、贈与の事実であったことを証明できます。

贈与契約書自体は、税理士や弁護士を通さずにご自身で作成も可能ですし、内容も難しいものではありません。

贈与契約書の作成に手間がかかりデメリットと思われる方は、税理士や弁護士にお願いするのも良いでしょう。

デメリット2.生前贈与をしても相続税を支払う可能性がある

相続開始3年以内の贈与に関しては、相続税を支払う対象になってしまいます。

被相続人がお亡くなりになる前の3年以内の贈与はなかったことにされてしまうのです。

これは死期が迫り、慌てて生前贈与をして相続税を免れようとする人に対処するためです。

相続開始3年以内にさかのぼり、贈与された財産は相続税申告の対象となることを覚えておきましょう。

関連記事:相続開始前3年以内の贈与は無効?贈与加算できる方法とは

デメリット3.老後のお金が少なくなる

仮に110万円を10年間お子さんに贈与していった場合、手元に残る現金は少なくなっていきます。

相続税の負担軽減とはいえ、老後の資金が減っていくのはいささか不安になりますよね。

人間誰しもいつお亡くなりになるか分かりません。

負担軽減ばかりに気を取られ、「贈与し過ぎてしまった!」とならないよう注意が必要です。

被相続人が亡くなられた時に法定相続人は何人になるのか、基礎控除額はいくらになるのか、計算してみると良いですね。

基礎控除額に収まる財産分は手元に残しておくよう、計画的に進めていきましょう。

関連記事:生前贈与を活用して相続税の負担軽減|メリットとデメリットは?

 

生前贈与には方法がある!4つの方法をご紹介

では生前贈与の方法にはどのような種類があるのでしょうか?

生前贈与の方法には、主に以下の4つの方法があります。

どういった方法があなたにぴったりなのかみていきましょう。

方法1.暦年贈与

暦年贈与とは、年間110万円まで贈与税が非課税となる生前贈与の方法です。

内容が重複しますが、その年の1月1日から12月31日までに贈与という形で財産を譲る場合に適応される贈与の仕方です。

贈与された額が合計で110万円以上にならないように注意して贈与を行えば、贈与税をかけずに財産分与が行えます。

暦年贈与では、贈与契約書は毎年交わさなくてはなりませんが、雛形さえ作ってしまえば少しの修正で済むので手間はかからないでしょう。

方法2.結婚・子育て資金の一括贈与

結婚や子育て資金という名目で贈与することも可能です。

その場合、一括で1,000万円まで贈与税がかからないため、暦年贈与のように毎年贈与契約書を交わす手間はなくなります。

ただし結婚に関しての贈与は、300万円までです。

手続きは金融機関の窓口で行われ、管理契約を結びます。 子どもや孫の専用口座を作り、一括で贈与資金を入金すれば贈与は完了です。

贈与を受けた子どもや孫は、結婚や子育てに関する費用としてお金を使ったことを証明する領収書等を金融機関に提出すれば、お金をおろすことが可能です。

方法3.教育資金贈与信託

祖父母や親から30歳未満の子どもや孫に教育資金として、非課税で贈与することも可能です。

結婚・子育て資金よりも高額の1,500万円が上限となっています。

教育資金とは幅広い用途が認められており、学費はもちろん塾や習い事・習い事に使う道具なども該当します。

結婚・子育て資金と同じように、金融機関で専用口座作成・管理契約を結べば準備は完了です。

ここで注意したいのは、教育資金贈与信託は30歳で契約終了になってしまうことです。

使い切らなかった残額は、贈与税が課されることを覚えておきましょう。

方法4.住宅取得等資金贈与

住宅取得等資金贈与という方法もあります。

簡単にいうと、子どもや孫がマイホームを建てたり、増築する場合に使う資金として現金を贈与することです。

現時点では、最大1,500万円までの贈与が非課税として認められており、省エネ等住宅や契約の終結日によって金額は異なります。

 

計画から始めよう!生前贈与をするときの流れ

生前贈与をするときの流れも知っておくといざ利用する際に便利です。

ここでは5つの流れに分けて、ご説明していきます。

それでは順にみていきましょう。

流れ1.生前贈与の計画を立てる

最初に行いたいのは、生前贈与の計画を立てることです。

ご自身が持つ財産がいくらになるのか、土地の評価額等も含め把握をしていきましょう。

その上で、どの程度の財産を生前贈与するべきか考えていきます。

負担軽減を意識するあまり無計画に贈与してしまうと老後の資金不足が起こってしまうこともあります。

流れ2.贈与を受ける人と協議する

贈与を受ける人と協議することも大切です。

例えば、子育て資金や教育資金として贈与したい場合、贈与を受ける人はどう考えているか意見を聞く必要があります。

契約期間が過ぎてしまえば、贈与税として税金を納める義務が発生します。

どの程度の資金が必要なのか、しっかりと話をして予測をつけておくと良いでしょう。

流れ3.贈与契約書を作成する

贈与する側・贈与される側の意向が合えば、贈与契約書の作成に入っていきます。

贈与契約書はご自身で作成も可能ですし、税理士・弁護士に依頼することも可能です。

贈与契約書には以下の内容を含めて作成していきましょう。

トラブル回避のためにも、必ず贈与契約書の作成が終わってから財産の引き渡しを行うことをおすすめします。

流れ4.贈与する財産を引き渡す

準備が整ったら、贈与する財産の引き渡しに入ります。

必ず贈与契約書に記載されている渡し方で贈与するようにして下さい。

土地や建物などを贈与する場合には、名義変更の手続きも進めていきましょう。

流れ5.必要であれば贈与税の申告・納付をする

必要があれば、贈与税の申告や納税を行います。

生前贈与をする人は、主に負担軽減対策の手段として行う人が多いです。

中には非課税の110万円より金額が大きくなってしまったり、土地や建物の贈与などで贈与税が発生してしまうことがあります。

贈与税の申告・納税を忘れてしまうと、後から加税されてしまうこともあるため、必ず贈与税を支払う必要はあるのか確認しましょう。

関連記事:【必読】生前贈与に必要な手続きや注意点

 

生前贈与をするときの2つの注意点

最後に生前贈与をするときの注意点をお話していきます。

大事なポイントなので、改めてご確認ください。

注意点1.定期贈与とみなされないようにする

まず注意したいのが、定期贈与とみなされないようにすることです。

暦年贈与では、110万円まで非課税となります。

110万円を10年間贈与した場合、1,100万円の負担軽減になりますよね。

これは大きな負担軽減対策となるのですが、毎年同じ額を10年繰り返し贈与すると「最初から1,100万円の負担軽減を目的に贈与したのではないか?」とみなされ、贈与税が課されることがあります。

このように一定期間、一定の財産を贈与することを定期贈与といい、定期贈与かと疑われることを避けなければなりません。

定期贈与ではないと思われるためには、毎年贈与する度に贈与契約書を作成すると良いです。

連年贈与であっても、きちんと毎年贈与契約書を作成すれば問題はありません。

そして贈与する時期や金額に変化をつけるのも有効な手段となります。

注意点2.贈与税の申告は必ず行う

贈与税が発生する場合には、必ず申告を行い、納税をしなければいけません。

贈与税がかかるとわかっていながら申告をしない場合や、うっかり申告をし忘れた場合でも、同じように遅延税や加算税という税金が上乗せされます。

せっかく負担軽減効果を狙って生前贈与をしたにも関わらず、余計な税金を払わなければならなくなったのでは本末転倒です。

贈与をする際には、贈与税がかからないのか、かかるのであればどのくらいの金額なのかしっかり把握することが大切です。

必要があれば期限内に申告・納税を行いましょう。

関連記事:生前贈与を非課税にする方法と気を付けること

 

生前贈与の手続きが難しいときは専門家に相談を

生前贈与には、暦年贈与をはじめ様々な方法があるとお話しました。

また贈与税がかからないものに関しては問題ありませんが、贈与する金額・贈与するものによっては贈与税が発生する場合もあります。

手続きが難しく、贈与税に関しても自信がないという方は、専門家に相談すると良いでしょう。

税理士はもちろん、相続に関して経験豊富な弁護士に相談するのも良いです。

相続は大きな金額が動くので、失敗を避けるためにも相談を検討してみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

相続税の負担軽減対策として、生前贈与のお話をしてきました。

毎年110万円までであれば贈与税の負担がなかったり、子育て資金・教育資金として1,000万円ほどの大きな贈与もできます。

生前贈与をする際には必ず贈与契約書を作成し、贈与される側ともよく話し合うことが大切です。

また、贈与税の面から見ても贈与契約書は重要になってくるので、必ず作成するようにしてください。

作成の仕方がわからない場合や、手間がかかり面倒くさい場合にも、税理士や弁護士等に頼れば力になってくれます。

生前贈与を計画的に進め、損のない相続にしていきましょう。

相続税の負担軽減方法と言えば、生前贈与をまず思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

生前贈与は相続税の課税対象となる財産を減らすことができるため、非常に有効な相続税の負担軽減方法の一つです。

当記事では非課税で生前贈与をする方法と注意点について解説していきます。

相続税と贈与税

 
相続税と贈与税はお互い補完しあう関係になっています。
相続税と贈与税について、最近の傾向について確認していきましょう。

相続税は増税傾向

相続税は平成27年に改正され、平成27年以降の相続については実質増税となりました。
特に影響が大きいのは基礎控除の減額です。
平成26年までは基礎控除の金額は5,000万円+法定相続人×1,000万円で算出していました。
一方、平成27年以降の基礎控除は3,000万円+法定相続人×600万円となっています。
例えば、法定相続人が3人の場合は8,000万円から4,800万円になります。
基礎控除は大幅に減額されてしまったので、これまでは基礎控除の範囲内で相続税がかからなかった方も相続税がかかってしまうことも多くなり、相続税の負担軽減対策を必要とする方が増えたということです。

贈与税は緩和傾向

相続税は増税傾向にありますが、贈与税は緩和傾向にあります。
例えば、平成25年には教育資金を1,500万円まで非課税で一括贈与できる制度が新設されました。
現在の日本は少子高齢化が進み、高齢者が金融資産を多く保有しているため、経済全体での資金の回転が悪くなっていると言われています。
そのため、政府は子どもや孫が有効にお金を使えるように若い世代への贈与を促すために、様々な特例を設け、贈与税を緩和しているのです。
 

非課税で生前贈与をする方法

 
生前贈与は仕組みを理解して計画的に行うことにより非課税で贈与をすることも可能です。
非課税で生前贈与をする方法を具体的に確認していきましょう。

一人に対する贈与額を年間110万円以内に抑える

贈与税の一般的な課税制度を暦年課税制度と言います。
暦年課税制度とは1年間に贈与を受けた金額に対して課税をする制度です。
贈与税の非課税枠は110万円ですので、年間110万円までであれば、非課税で贈与をすることが可能です。
贈与税は贈与を受ける人が受け取った金額によって課税されますので、贈与をした人がいくら贈与をしたかは関係ありません。
そのため、将来的に財産を遺したい人が複数いる場合には多くの人に贈与をすることで、相続税の課税対象となる財産を減らすスピードを早めることができます。
例えば、子どもが二人、孫が四人いるのであれば、子ども二人に贈与をする場合は年間220万円まで、孫も含めて贈与をする場合は年間660万円まで贈与をすることが可能です。
非課税で生前贈与を行って早く相続税の課税対象となる財産を減らしたい場合には多くの人に贈与をすることが重要です。

特例を利用する

生前贈与には様々な特例制度が設けられており、特例制度を使うことで、暦年課税制度の非課税枠である110万円よりも多くの財産を贈与することが可能です。
代表的な贈与の特例制度をみて行きましょう。

◆教育資金贈与の特例

教育資金贈与の特例は平成25年に新設された制度で教育資金を贈与する場合に限り、祖父母等から孫等に贈与をする際に1,500万円まで非課税となる制度です。
贈与した資金は教育資金贈与専用の口座として信託銀行等に預けられ、贈与を受けた孫(未成年である場合はその親権者)が領収書を提出して資金を払い出すことになります。
孫一人につき1,500万円まで非課税で一括贈与をすることができるため、これから教育資金がかかる孫がいる方はぜひ、活用したい制度です。

◆住宅取得資金贈与の特例

住宅取得資金贈与の特例とは子や孫等に住宅取得用の資金を贈与した際に一定額まで非課税となる制度です。
令和2年4月1日~令和3年3月31日までの贈与は1,000万円まで(省エネ等住宅の場合、1,500万円まで)、令和3年4月1日~令和3年12月31日までの贈与は700万円(省エネ等住宅の場合、1,200万円まで)まで非課税で贈与をすることができます。
住宅取得資金贈与も教育資金贈与の特例と並び、大きな金額を非課税で子や孫などの次の世代に贈与ができる制度です。
子や孫が住宅を取得する予定がある方は是非活用したい制度です。
 

生前贈与をする際の注意点

 
相続税の負担軽減対策としてメリットも大きい生前贈与ですが、注意しておくべき点もいくつかあります。
どのような点に注意をするべきか確認しておきましょう。

相続発生前3年以内の贈与した財産は相続税の課税対象

相続発生前3年以内に贈与された相続財産を受け取る人に贈与された財産には相続税に加算する生前贈与加算という制度があります。
そのため、病気などで死期が近づいてから贈与を行っても相続税の負担軽減対策にはならないのです。
生前贈与で相続税の負担軽減を行う場合は元気なうちから少しずつ行っていく必要があります。

名義預金は贈与したことにならない

子どもや孫の口座にお金を振り込んで名義を移していても贈与した祖父母などが通帳を保管するなど、実質的に財産を管理している場合は相続税の課税対象財産として、課税される場合があります。
このような預金を「名義預金」と言います。
祖父母などが孫に贈与した財産を無駄使いしないように通帳を保管して使えなくしておくというケースは多くあります。
しかし、これをしてしまうと税務署は実質的に贈与を行わず、形式的に名義を移しただけという名義預金として認定し、相続税を課税する場合があります。
生前贈与をする際は名義預金とならないように本質的な意味で財産を移転して、子や孫が自由に使える状態にしておくことが重要です。
 

まとめ

相続税は増税傾向にありますが、贈与税は緩和傾向にあります。
その理由は若い世代への贈与を促すことで、消費を促し、景気の循環を良くしようとしているからです。
相続税の負担軽減方法として生前贈与は非常に有効なので、相続税がかかりそうな人は検討してみても良いでしょう。
ただし、生前贈与には注意するべき点もいくつかあります。
生前贈与は仕組みをしっかり理解して行わないと十分な効果を得られないこともあります。
判断に迷う場合は税理士などに相談し、適切に対処するようにしましょう。
関連記事:相続税の負担軽減対策に生前贈与は有効?メリット・デメリットを知って生前贈与しよう

相続税対策に非常有効であるとされている生前贈与ですが、相続税の負担軽減に繋げるためには必要な手続きをしっかり行う必要があります。

当記事では生前贈与に必要な手続きと注意点を解説します。

生前贈与とは

 
まず生前贈与とはどのようなものなのか、その仕組みを確認しておきましょう。
贈与とは財産を渡す人ともらう人が双方合意することが条件となっています。
そのため、財産を渡す人が一方的に渡したい意図を示しただけでは贈与契約は成立しません。
また、贈与は口頭でも成立します。
書面で贈与契約を行うこともできますが、必ずしも書面で行う必要はありません。
関連記事:相続税の負担軽減対策に生前贈与は有効?メリット・デメリットを知って生前贈与しよう
 

暦年贈与で生前贈与をする場合の手続き方法

 
贈与の方法として最も一般的な方法が暦年贈与による贈与です。
まずは一般的な贈与方法である暦年贈与での手続きについて見ていきましょう。

暦年贈与とは

暦年贈与とは贈与税を課税される際に一般的な課税制度です。
暦年贈与による課税の場合、1年間で財産の贈与を受けた金額に対して課税される制度です。
年間の非課税枠は110万円、贈与を受けた金額が110万円を超えると課税されることになります。
あくまで、贈与を受けた人の金額に対して課税されますので、贈与をする人が複数の人に贈与をした場合でも贈与を受けた人が110万円を超えなければ課税されることはありません。
例えば子供と孫合計5人に110万円ずつ贈与をした場合、年間550万円贈与をすることになりますが、贈与を受けた側の受け取った金額は110万円以内となるため、課税されることはありません。

暦年贈与で必要な手続き

暦年贈与の場合、贈与は口頭で成立するため、特に書類などを作成する必要はありません。
また、贈与を受ける人が受け取る財産が110万円を超えなければ贈与税もかからないため、申告も不要です。
ただし、贈与を受ける人が受け取る財産が110万円を超える場合は贈与税の申告が必要です。
 

各種特例を使った贈与手続き

 
贈与には基本となる暦年贈与での贈与以外にも様々な特例制度があります。
特例制度を活用して生前贈与を行うことで、効果的に贈与することが可能です。
様々な特例を活用した場合の贈与手続きについて確認していきましょう。

教育資金の一括贈与を活用する場合

まずは教育資金の一括贈与の概要と手続き方法を確認しておきましょう。

◆教育資金の一括贈与とは

教育資金の一括贈与とは祖父母などから教育資金を贈与する際に最大1,500万円まで、非課税で贈与することが可能となる制度です。
贈与した資金は信託銀行などの専用の信託口座に入金され、贈与を受けた人は信託口座から教育資金として利用する際に出金し、出金する際に領収書を提出する必要があります。

◆教育資金の一括贈与を行う場合の手続き方法

教育資金の一括贈与を行う場合は教育資金贈与を取り扱っている信託銀行などで口座を開設し、手続きを行う必要があります。
贈与の手続きには戸籍謄本など、贈与する人と贈与を受ける人の関係がわかるものを用意する必要があります。

住宅取得資金贈与の特例を活用する場合

次に住宅取得資金贈与の特例の概要と手続き方法を確認しましょう。

◆住宅取得資金贈与の特例とは

住宅取得資金贈与の特例とは、父母や祖父母などから年間所得2,000万円以下の子や孫が住宅を取得する際に行う贈与が一定額まで非課税になる制度です。
令和2年4月1日~令和3年3月31日の期間は省エネ住宅の場合、1,000万円までです。
省エネ住宅以外の場合は500万円まで非課税で一括贈与することができます。
この制度を利用することで住宅取得資金を非課税で贈与することができるため、これから住宅を取得しようとする子や孫がいる場合にはぜひ活用したい制度です。

◆住宅取得資金贈与の特例を利用する場合の手続き方法

住宅取得資金贈与の特例を利用する場合には、結果的に贈与税がかからない場合でも贈与税の申告が必要です。
贈与税の申告には以下の書類が必要です。
  • 戸籍謄本(贈与をする人と受ける人の関係を証明するため)
  • 贈与を受ける人の源泉徴収票(贈与を受ける人の年間所得が2,000万円以内であることを確認するため)
  • 不動産の登記事項証明書(非課税の対象住宅であることを確認するため)
  • 売買契約書または工事請負契約書(住宅を取得したことを証明するため)
上記の書類を添えて贈与税の申告を行うことで贈与の特例を活用することができます。
特例の適用を受けるためには申告を行う必要がありますので、特例を利用する場合は申告を忘れないようにしましょう。

夫婦間で居住用不動産を贈与した場合の特例を活用する場合

夫婦間で居住用不動産を贈与した場合の特例を活用するケースについて詳しくみていきましょう。

◆夫婦間で居住用不動産を贈与する場合の特例とは

婚姻期間20年以上の夫婦間で居住用不動産を贈与した場合、2,000万円まで非課税で贈与することが可能です。
この制度は暦年贈与制度と併用することが可能ですので、2,110万円まで贈与できるということになります。

◆夫婦間で居住用不動産を贈与する場合の特例を利用する場合の手続き方法

この特例を利用する場合には以下の添付書類をつけて税務署に申告する必要があります。
  • 戸籍謄本(贈与をする人と受ける人の婚姻期間が20年以上であることを証明するため)
  • 不動産の登記事項証明書(夫婦間で贈与が行われたことを証明するため)
夫婦間で居住用不動産を贈与する場合の特例を利用する場合には上記の書類を準備して申告を行う必要があります。
申告をしっかり行わなければ特例を利用することができませんので注意しましょう。
 

まとめ

生前贈与をする場合の注意点について解説しました。
生前贈与は相続税対策として非常に有効な方法です。
相続税対策を検討する際には生前贈与は有力な選択肢の一つとなるでしょう。
暦年課税で基礎控除の範囲内となる場合は申告する必要はありません。
しかし、基礎控除を超えて贈与をする場合は贈与税の申告が必要となりますので、忘れずに申告をするようにしましょう。
また、生前贈与は各種特例を活用することで、税制面でのメリットを享受しながら配偶者や子供、孫に贈与をすることが可能です。
特例を活用する場合は、必要書類を揃えて申告をしないと特例が受けられず大きな負担増につながる可能性もありますので、申告漏れがないように注意する必要があります。
手続き方法等に不明点がある場合は税理士などの専門家に相談するようにしましょう。

相続対策として有効な手段がマンション経営等の不動産投資です。

不動産投資が相続対策になるということは聞いたことがあっても、その仕組みをご存知無い方も多いのではないでしょうか。

当記事では、なぜマンション経営が相続対策になるのか、徹底的に解説します。

なぜマンション経営が相続税対策になる?

まずはなぜマンション経営が相続対策になるのか確認していきましょう。

不動産は現金よりも相続税評価が低い

なぜマンション経営が相続税対策になるのでしょうか。

その理由は現金よりも不動産の方が相続税評価額は低くなるということがあげられます。

不動産には様々な値段があると言われています。

まず皆さんが思浮かべるのは不動産の「時価」でしょう。

不動産の売買は購入する側と売却する側が合意すれば、成立します。

そのため、確固たる価格が存在しているわけではありません。

不動産の時価は買いたい側の需要の強さと売りたい側の共有の多さで決まるものです。

それでは不動産の相続税はどのように評価するのでしょうか。

不動産の評価は土地と建物で異なる評価をします。

相続した土地は「路線価」で評価されます。

路線価とは国税庁が定める土地の評価の基準とする価格でそれぞれの土地の評価額を定めています。

路線価は一般的に時価の80%程度とされており、土地を購入することで、相続税評価額を2割下げることができると考えておくとよいでしょう。

路線価:https://www.rosenka.nta.go.jp/index.htm

一方の建物は更に相続税評価が時価よりも安くなる傾向があります。

建物は毎年課税される固定資産税評価額で相続財産の評価が行われます。

固定資産税評価額は時価の50%~70%程度となりますので、相続税評価額を更に圧縮することができるのです。

人に貸すことで更なる評価減も可能

不動産を購入することで、相続税評価額を圧縮することができますが、マンション経営のように人に貸すことで更に土地の評価を下げることができます。

人に貸すことで土地の評価を下げる仕組みを「貸家建付地」と言います。

貸家建付地は以下の計算式で計算します。

【計算式】

自用地価格-自用地価格×借地権割合×借家権割合×賃貸割合

借地権割合とは90%~30%で定められており、一般的に70%程度で設定されています。

借家権割合は30%と定められており、賃貸割合はマンション経営の場合何室埋まっているかによって決まります。

つまり、全ての満室であれば100%となります。

借入があれば差し引くことができる

マンション経営をする際に借入をして不動産投資を行う人も多いでしょう。

マンション経営をする際に借り入れをすると、借入金額は相続税評価額から差し引くことができます。

例えば、相続税評価額が2億円の不動産で借入が1億円ある場合の相続税評価額は1億円となります。

不動産は相続税評価が時価よりも安くなるため、借入をして規模の大きい不動産を購入することで、相続税評価を大きく下げることができます。

 

マンション経営をした際の相続税評価額計算例

ここまでマンション経営をする際に不動産の評価方法等によって相続税対策に繋がることをご紹介しました。

それでは実際にどのくらい相続税評価を下げることができるのか実際に計算してみましょう。

【計算事例】

土地の時価:1億円

建物の時価:1億円

借入金額:1億円

保有している土地の借地権割合:70%

マンションの賃貸状況:満室

まず土地の評価は路線価により評価をするため、1億円の評価額であれば、8割程度の8,000万円程度になります。

また、土地の評価は貸家建付地評価により、更に評価を下げることができます。

貸家建付地の評価は以下の通り行います。

8,000万円(自用地価格)×70%(借地権割合)×30%(借家権割合)×100%(賃貸割合)=1,680万円

更に建物は70%程度で評価ができるため、7,000万円程度で評価をすることができます。

借入の1億円を差し引くことができるので、最終的な相続税評価額は以下の通りです。

8,000万円(土地の評価)+7,000万円(建物の評価)-1,680万円(貸家建付地の評価減)―10,000万円(借入金)=3,320万円

上記の計算のように借り入れをして不動産を購入することで、大きく相続税評価額を圧縮することができます。

今回のケースでは1億円は手もと資金、1億円は借入によって不動産を購入したことになりますので、実質的な評価減は6,680万円です。

 

マンション経営で相続税対策をする際の注意点

相続税対策として非常に効果が大きいマンション経営ですが、注意点もありますのでしっかり理解しておきましょう。

マンション経営が上手くいくとは限らない

マンション経営をすることによって相続税対策にはつながります。

しかし、マンション経営自体が上手くいくとは限りません。

マンションの空室が多く、収入が得られない場合でも固定資産税や管理費や修繕費などの費用はかかってしまいます。

収入が少ないと、マンション経営が赤字になってしまうこともあるのです。

相続税の負担軽減ができたとしてもそれ以上にマンション経営で赤字になってしまっては意味がありません。

相続税対策でマンション経営を行う際にはマンション経営自体が上手くいくかどうかにも気を配る必要があります。

不動産は分割が難しい財産

相続が発生した際に、相続人が複数いる場合は相続する財産をどのように分けるか話し合う必要があります。

例えば、子どもが二人いるケースでは、50%ずつ相続するということもあるでしょう。

現金であれば分けやすいものですが、不動産は半分で分けるということができません。

共有で相続するということは可能ですが、共有してしまうと後々の売却や修繕のタイミングで二人が意思をあわせなければならないため、何かと不便になることも多いのです。

そのため、財産の大半を不動産が占めることになってしまうと、相続人間でトラブルに発展する可能性もありますので、相続税だけでなく、分割方法にも注意しておく必要があります。

 

まとめ

相続税対策の方法としてマンション経営は非常に有効な手段です。

土地・建物は時価よりも相続税評価が低くなるため、不動産を購入するとすぐに相続税対策の効果があります。

また、人に貸すことで貸家建付地の評価減を受けることができ、借入をすることで、その規模を大きくすることができます。

しかし、マンション経営自体が上手くいくとは限りません。

相続税対策としては有効ですが、デメリットもありますので、注意点をよく理解してからマンション経営を行うようにしましょう。

関連記事:相続税対策は今すぐできる!生前からできる対策と注意点を解説

相続税対策は借金をすれば良い、そんなことを聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

しかし、借金をすれば必ず相続税対策になるわけではありません。

当記事では借金がなぜ相続税対策になるのか。

どのようなケースで相続税対策につながるかをわかりやすく解説します。

相続税対策で借金が有効と言われる理由

相続税対策ではなぜ借金が有効と言われているのでしょうか。

その理由は相続税の課税対象財産から借金の額を差し引くことができるからです。

例えば1億円の財産があり、1億円の借金がある場合、相続税の課税対象財産は0です。

しかし、借金をするとその分借金も増えますが、手元の現金も増えてしまいます。

次にどのようなケースで借金が有効か確認してみましょう。

 

借金が相続税対策に有効な場合

借金が相続税対策に有効な場合とはどのようなケースなのでしょうか。

具体的に事例を見ていきましょう。

不動産を購入して人に貸し出す

相続対策として有効なケースは、現金を不動産に変えることで相続税の課税対象となる財産を抑えることができると言う点です。

不動産の価値は様々な評価方法があると言われています。

不動産の価格と言われてまず思い浮かべるのは市場で流通している売買価格でしょう。

不動産の相続税の評価は原則、土地は路線価、建物は固定資産税評価額で評価されます。

路線価や固定資産税評価額は時価よりも低いことが多いため、現金を不動産に変えることで相続税評価を抑えることができるのです。

一般的に相続税評価額は土地の場合、売買価格の80%程度と言われています。

また、建物は建築時価の50%70%程度で評価されるといわれています。

さらに、建物の価格は第三者に賃貸することで30%控除されます。

具体的に計算をしてみましょう。

【計算例】

購入価格;5,000万円

土地部分相続税評価額(路線価):2,400万円(時価3,000万円の80%)

建物部分相続税評価額(固定資産税評価額):1,000万円(時価2,000万円の50%)

控除額:300万円(第三者に賃貸することで建物価格の30%を控除)

と計算することができます。

このケースでは5,000万円の現金を出して購入したことで3,100万円の評価(2,400万円+1,000万円‐300万円)となり、相続税の課税対象となる財産の評価額を1,900万円圧縮することが可能です。

今回は5,000万円でシミュレーションを行いましたが、金額が大きくなればなるほど圧縮効果は大きくなっていきます。

上記のように、不動産投資は税の負担軽減効果が非常に高いため、相続税対策として非常に有効です。

また借金をし、不動産の規模を大きくすることで相続税対策としての効果を大きくすることができるのです。

保有している建物を修繕する

保有している不動産が老朽化している場合、建物を修繕するために借金をしておくことは有効な手段です。

例えばマンションを保有していて修繕費に5,000万円が必要だが手持ちの現金が少ないケースです。

このような場合では5,000万円の修繕を行うことで不動産の価値は向上し、建物の相続税評価は高くなります。

しかし、大規模修繕で5,000万円の投資を行なったとしても相続税評価が5,000万円も上がることはありません。

 

相続税対策で借金をする際の注意点

相続税対策で借金をする際はどのような点に注意をすれば良いのでしょうか。

具体的に確認しておきましょう。

借金自体が有効なわけではない

借金自体が相続税対策に有効なわけではありません。

あくまで借金をして借りたお金で不動産などの資産を買って、資産を圧縮できなければ意味がありません。

借金をすることが有効な理由は借金をすることで金額の大きい不動産を購入することができるため、相続税対策の効果が大きくなることが挙げられます。

借金自体が相続税対策になるわけではないことは覚えておいた方が良いでしょう。

不動産投資に成功するとは限らない

借金をして相続税対策をする際は不動産投資を行うことが多いでしょう。

確かに、借金をして得た現金を不動産投資に回せば相続税対策は可能です。

しかし不動産投資は、空室となってしまったり、天変地異などで建物がダメージを受けてしまったりするリスクがあるため、必ず成功するとは限りません。

不動産投資に失敗して出てしまった損失が相続税の負担軽減できる額を上回る可能もあるのです。

また、不動産投資をするために借金をする理由は金額の大きい不動産を購入するためです。

不動産の時価は相続税評価よりも高いため、現金や借入金で不動産を購入することで相続税対策につながります。

しかし、購入する不動産の金額を大きくするということはそれだけ失敗した際のリスクも大きいということです。

借金をして規模を大きくすればするほど相続税の負担軽減効果は大きくなりますが、その分リスクも大きくなってしまうということには注意が必要です。

金利上昇に注意が必要

借金をする際に大きくリスクとなるのが金利上昇です。

融資を受ける場合、固定金利と変動金利を選択することができます。

固定金利は契約当初の金利のまま変動しませんが、変動金利は市場金利が変動した場合連動して変動する仕組みです。

現在は超低金利状態が長期間継続していますが、今後金利がどうなるかわかりません。

特に金額が大きい場合は注意が必要です。

例えば借入金が1億円の場合、1%であれば年間の支払い金利は100万円ですが、3%の場合は300万円になります。

金利が上昇したことにより相続税で節の負担軽減をした以上に金利の負担が増える可能性もありますので、金利上昇には注意が必要です。

 

まとめ

借金を活用して相続税対策を行う方法をご紹介しました。

借金をして現金よりも相続税評価が低い財産を購入することで、相続財産全体の評価額を下げることが可能です。

しかし、借金をすること自体が相続税を下げるわけではなく、不動産など現金よりも相続税評価が低くなる財産に変えることで効果を発揮することはしっかり覚えておきましょう。

また、借金をすることで購入する不動産の額を大きくすることができるため、相続税対策の効果も大きくなります。

ただし、不動産にはリスクもあるため、金額が大きくなることでリスクも大きくなるということは覚えておいた方が良いでしょう。

関連記事:相続税対策は今すぐできる!生前からできる対策と注意点を解説

相続税の課税対象となる財産はあらゆる財産が含まれ、預金や株式等の金融資産や不動産が中心となるでしょう。

しかし、車やバイクも立派な相続財産です。

当記事では車やバイクの相続税対策についてくわしく解説します。

車・バイクは相続財産

車やバイクは経済的に価値のあるものですので、相続税の対象となります。

車やバイクは、時間が経つと新車として購入した価値からどんどん下がっていきます。

そのため、車やバイクは購入した時の価格ではなく、被相続人が亡くなった時点での時価で相続財産として評価します。

車やバイクは、相続財産としてしっかりとした手続きをせずにそのまま使用し続けてしまうケースが多くあります。

しかし、車やバイクは財産として遺産分割協議書に記載して、相続税申告の際にも財産として組み入れる必要があります。

 

車・バイクの相続手続き方法

車やバイクの相続方法にはどのようなものがあるのでしょうか。

具体的な方法をみて行きましょう。

名義変更する

車やバイクを相続してそのまま使い続ける場合には名義変更をする必要があります。

名義変更をする際には遺産分割協議書に記載し、陸運局に届け出を行う必要があります。

陸運局への届け出には相続人を確定するための相続人全員が確認できる戸籍謄本やと、手続きをする車を特定するための車検証や車庫証明書が必要となります。

また、誰が相続をするか、遺産分割協議書も事前に作成しておく必要があり、多くの事前準備が必要です。

車やバイクを相続することは簡単な手続きではないということを覚えておきましょう。

売却する

相続した車やバイクを相続人が利用しない場合には売却することも可能です。

しかし、売却する際は一旦名義変更を行う必要があります。

売却する際も相続税の申告や名義変更の手続を行ってから売却する必要があるので、相続人がそのまま使わずに売却する際も複雑な名義変更手続きが必要です。

廃車にする

車やバイクを廃車にする際も遺産分割協議書を作成して、分割手続きを行ってから廃車にする必要があります。

遺産の分割手続きを行ったあとでなければ、誰が車やバイクを相続するか確定していないということになりますので、廃車手続きを行うことはできません。

また、廃車にする場合でも相続財産として相続税の課税対象となります。

廃車にするからといって相続手続きを行わなくて良いわけではありませんので、注意しましょう。

 

車・バイクの相続税対策

車やバイクを相続する際にはどのような対策を行うことができるのでしょうか。

車やバイクを相続する際の具体的な相続税対策を確認しておきましょう。

買い取り業者に査定書をもらう

相続税の計算をするために車やバイクの価格を調べる際はインターネットで中古車の売値を調べる方法が一般的です。

しかし、インターネットで中古車の売り値を調べるよりも、買い取り業者の査定の方が基本的に評価は安くなりますので、相続税評価を下げるためには買い取り業者に査定を貰った方が良いでしょう。

買い取り業者の方が安くなる理由は買い取り業者が買い取ったものを中古車販売の業者の利益分を載せているためです。

少しでも相続税評価を安くするためには買い取り業者の査定書を相続税の評価額とする方法が得策です。

相続する前に買い替えておく

相続人が車やバイクを引き続き使用するようなケースでは、新車に買い替えておくというのも一つの方法です。

車やバイクの評価額は新車の場合でも購入額よりも低く評価されるため、現金で持っているよりも車やバイクを買っておいた方が評価は低くなります。

 

車・バイクを相続する際の注意点

車やバイクを相続する際にはどのような点に注意をすれば良いのでしょうか。注意が必要な点を具体的に確認しておきましょう。

相続「財産」であることを意識する

車やバイクは相続財産ではありますが、相続「財産」として意識されずに処理されることもあります。

特に法定相続人のうち一人が被相続人と同居しているようなケースでは当然のように同居をしていた相続人がそのまま使い続けたり、売却したり、廃棄するという意思決定を下すケースもあります。

しかし、車やバイクは相続財産ですので、本来は相続人全員で話し合って誰が相続するかを決めたうえで車やバイクの処理方法を決める必要があります。

車やバイクも預貯金や株式等の金融資産や不動産と同じように相続する財産であるということを意識しておく必要があります。

遺産分割協議書に記載する

相続財産であるということを意識するということは遺産分割協議書にも記載する必要があるということです。

遺産分割協議書には自動車やバイクの登録番号・車名・型式等を記載して、車やバイクを特定する必要があります。

遺産分割協議書に記載し、誰が相続するかを明確に示しておくことは非常に重要です。

相続人間でトラブルに発生する理由は様々ですが、些細な意識のずれが大きなトラブルに発展することも多くあります。

何億と財産を保有する被相続人の遺産分割においても、数十万円の資産の分け方の不公平さで揉めるということも発生します。

財産の額に対する割合が例え小さかったとしてもしっかりと配分を話し合い、遺産分割協議書に記載するようにしましょう。

 

まとめ

車やバイクの相続手続きの方法や相続税対策についてご紹介しました。

全ての資産に対して相続税対策をする際は相続税評価額を圧縮することが重要です。

車やバイクの評価を少しでも下げるためにはインターネットで公開されている「売り値」ではなく、買い取り業者が実際に買い取る値段を調べておくことが重要です。

インターネットで売り値を調べるのと比べると買い取り業者の査定をとることは一手間がかかってしまいますが、ほぼ確実の評価を下げることが可能です。

また、自動車やバイクは相続財産としてしっかりと遺産分割協議書に掲載して相続手続きを行うことが重要です。

手続きを怠り、相続人のうち一人が勝手に自動車やバイクを使用したり、売却したりした場合には財産を分割する際にトラブルになる可能性もありますので注意しましょう。

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相続税対策をするためには不動案を活用することが効果的です。

不動産は時価よりも相続税評価が低くなるため、現金を不動産に変えておくことで相続財産の評価圧縮につながり、相続税対策に繋がります。

当記事では不動産で相続対策を有効に行う方法と注意点をご紹介します。

なぜ不動産が相続税対策につながるのか

不動産はなぜ相続税対策につながるのでしょうか。

一言で言うと不動産は時価よりも相続税評価額の方が安いからです。

不動産は大きく分けると土地と建物に分かれます。

土地は「路線価」と呼ばれるもので評価され、一般的に時価の80%程度と言われています。

つまり、時価1億円の土地を購入した場合、相続税評価額は8,000万円程度になることが多く、土地を購入することで2,000万円の評価減ができるのです。

さらに、建物は固定資産税評価額で相続財産の評価が行われ、時価の50%~70%程度で評価されます。

このように土地・建物は時価よりも相続税評価額が低くなるため、現金を不動産に変えておくことで、相続税の課税対象となる財産を減らすことができるのです。

 

不動産で相続対策をする際のポイント

不動産を活用することで税の負担軽減につながる仕組みを理解できましたか。

次に不動産で相続税対策をする際のポイントをご紹介します。

建物の方が効果は大きい

不動産は土地と建物がありますが、先ほどご説明したように土地よりも建物の方が圧縮効果は大きくなります。

そのため、駐車場等の土地だけよりも建物も活用する賃貸住宅のような不動産を購入する方が効果的です。

また、同じ価格の不動産であっても、建物の評価の割合が不動産全体のなかで大部分を占めるマンション等の方が相続税の圧縮効果は大きくなります。

賃貸することで効果が大きくなる

不動産は人に貸すことで相続税評価を大幅に下げることができることをご存知でしょうか。

人に貸すことで、「貸家建付地」として相続税評価を圧縮することができます。

具体的な計算は以下の通りです。

【計算式】

自用地価格-自用地価格×借地権割合×借家権割合×賃貸割合

自用地価格とは自分で利用している場合の土地の評価です。

つまり自分で利用している土地の価格から借地権割合や借家権割合をかけあわせたものを差し引くことができるということです。

借地権割合とは路線価図にA~Gの記号で定められており、最も高いAが90%、最も低いGが30%です。

一般的にCの70%程度であることが多いです。

次に借家権割合とは全国一律で30%と定められています。

最後に賃貸割合ですが、マンション等を賃貸に出している際に何室が埋まっているかによって異なります。

例えば、10室あるマンションの10室全てが埋まっている場合の賃貸割合は100%。

10室のうち5室が埋まっている場合の賃貸割合は50%です。

それでは具体的に計算してみましょう。

【計算例】

土地の評価:5,000万円

借地権割合:70%

借家権割合:30%

賃貸割合:80%

上記の場合の計算は以下の通りとなります。

5,000万円―5,000万円×70%×30%×80%

計算すると5,000万円―840万円=4,160万円となり、貸家建付地による評価減によって840万円の相続財産圧縮に繋がったということになります。

 

不動産で相続対策をする際の注意点

ここまで不動産で相続対策を行うことが有効であることについて解説しました。

しかし、不動産での相続対策が必ず成功するわけではありません。

次に不動産で相続対策をする際の注意点をみて行きましょう。

不動産投資にはリスクがある

不動産で相続対策をする際に必ず覚えておきたいのは、不動産投資にはリスクがあると言うことです。

基本的に相続対策のために不動産を購入する際は自分で住むための不動産ではなく、購入して人に賃貸するいわゆる投資用の不動産であることが多いでしょう。

このような投資用の不動産はリスクがあり、損をする可能性もあるということを頭に入れておかなければいけません。

不動産投資の最大のリスクは「空室リスク」であると言われています。

空室リスクとは購入した不動産に借り手がつかず、空室の状態が長く続いてしまう状態です。

不動産の維持にはメンテナンス費用がかかります。

建物の修繕費や固定資産税は人が住んでいなくても発生しますので、空室となり、収入が入ってこない状況になってしまうとコストだけがかかる状態になってしまいます。

不動産のリスクは空室リスクだけではありません。

例えば、大地震や台風などで建物がダメージを受けた場合、大きな修繕費がかかる場合もあります。

また、賃貸中に部屋の中で自殺や殺人事件が起こってしまった場合、事故物件として他の物件よりも大幅に家賃を下げなければ入居者が現れないという可能性もあります。

このように不動産投資自体で損失を抱えるリスクがあります。

不動産投資で大きな損失を出してしまうと、相続税の圧縮効果よりも赤字額が大きくなってしまうこともありますので注意が必要です。

複数の相続人がいる場合は注意が必要

相続人が複数いる場合には不動産で相続対策をする際に注意が必要です。

例えば子供が二人で、不動産評価額1億円、現金が5,000万円の場合どのように分ければよいでしょうか。

不動産を共有すると、売却や建て替え等の際に双方が合意する必要があるため、何かと不便です。

しかし、不動産が相続財産の大部分を占めるため、どちらかが不動産を相続すると不公平が生じてしまいます。

このように不動産は現金よりも分割して相続することが難しいため、分け方にも注意が必要です。

不動産があることによって揉めごとに発展してしまうケースも珍しくありませんので、不動産で相続対策をする際は注意が必要です。

 

まとめ

不動産は相続税対策に有効な手段の一つです。

特に資産家には評価減の効果が大きく昔から相続税対策の一環として人気があります。

しかし、不動産での相続対策には注意する点があります。

一つ目は不動産投資にはリスクがあること、二つ目は複数の相続人がいる場合には分け方に注意が必要であるという点です。

不動産は効果が大きいため、是非取り入れたい相続税対策ですが、注意点をしっかり考慮して行うようにしましょう。

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